制御情報工学科に在学している学生の声と、活躍する卒業生の声を紹介します。
在学生の声を紹介します。
沼津高専は低学年のうちから専門的なことが学べるという特徴があります。中でもS科は情報工学を基本とした機械工学、電子回路、ロボット工学など幅広い分野を学ぶことができます。1年生の時には、回路の基礎を実際に組みたてながら学び、EVOROBOをチームで協力しながら完成させました。2年生になってからは1年生の時に学んだことを生かしながら前期にC言語のプログラミング、後期にメカトロニクス演習の授業を受けます。
S科は主にプログラミングやコンピューターについて学びますが、他の学科のことも学べます。また、授業は分かりやすくその分野のプロフェッショナルである先生方は親切です。初めての分野でも楽しく勉強することができ、授業を受けるたびに探究心に駆られます。さらに熱心な同志も多く入学しているため、日々切磋琢磨しながら生活しており、良い影響を受けています。
1年生の時は混合学級で他の学科の人とも交流ができますが、2年生からは学科ごとのクラスになるので、高専祭やスポーツ大会などの行事を通じてS科の団結力は年々とても強くなります。私は進級してもっと多くの知識を身につけることを楽しみにしています。
子供の頃から、ロボットやゲームなどを自分で作ってみたいと思っている人は多いと思います。しかし、全く知識のない状態から本を読んで自分で勉強しようとしても、知らない言葉ばかりで理解するのは難しいです。それに、本を読んで理解しても実際にその技術を使える環境がある人は多くないと思います。
この学科では難しいところも先生がわかりやすく教えてくださり、さらに、教わった技術をすぐに使うことができる環境があるため、とてもいいところだと思います。これからも、人工知能などおもしろそうなことを学習できるのでとても楽しみです。
私は現在、制御情報工学科4年に在籍しています。制御情報工学科の先生方は、他学科に比べて、学生思いの方、お話し好きな方が多いと思います。授業中の雑談や、個人的にお話しした際には、先生方の人生経験からのアドバイスが聞けます。特に高専出身の先生方の学生時代のエピソードは、参考にさせていただいています。専門科目などの勉強も大切ですが、人生のアドバイスが多くもらえるのはS科ならではだと思います。
専門科目では、数学がとても重要です。特に、低学年時に勉強する微分積分、線形代数は専門科目の授業でよく登場します。全く違うように見える機械と電気の問題が同じ式で表せることに驚いたり、ある工学の問題を式で表し、それを解くプログラムを作成して解を求めたり、数学の威力と分野のつながりを日々感じています。また、制御情報工学科では機械、電気、情報など幅広い分野を学びます。自分の興味のなかった分野を勉強してみると、これが面白くてたまらない!というものに出会えるかもしれません。このように、将来の選択肢が広がるのが制御情報工学科の良いところだと思います。私からは、将来の選択肢を広げたい人、数学が好きな人へ特に制御情報工学科をお勧めします。
卒業生の声を紹介します。
私は、将来ものを作る仕事に就きたいと考え、その中でもソフトウェア関係に興味があったので制御情報工学科を選びました。しかし、入学当時は“ものを作る”というただ漠然とした考えしかなく、将来について具体的なイメージはありませんでした。
そんな中で制御情報工学科では、主となるプログラミングやソフトウェアの他にも電気や機械についての講義や旋盤や溶接等の工場実習もあり、幅広い分野について勉強していくうちに自分のやりたいことを見つけることができました。
5年間で様々なことを学んでいく中で、将来はロボットに関わる仕事がしたいと思うようになりました。卒業研究ではロボットについての研究を行い、今ではロボットのソフトウェアに携わる仕事をしています。また、学生時代には友人にも恵まれ、卒業した今でも旅行や食事に行きます。
私はもともとコンピュータに興味があり、中学二年生のときの高校調査で制御情報工学科の先輩に話を聞いて高専を知り入学しました。入学時は将来やりたいことは具体的に見つかっておらず、5年間の専門的な授業や実習、演習、研究を通して機械、電気電子、情報など幅広い分野を学ぶことで自分のやりたいことの方向性を定めることが出来ました。
現在はプリンターのファームウェア(プリンターを制御するために内部に組み込まれているソフトウェア)の設計を行っており、C言語やHTML、JavaScript等のプログラミング言語を使用して大規模なソースコードに対し、機能の追加や修正を行っています。
業務で使用しているC言語は学生時代に力を入れて学んでいたことを直接生かすことができています。また「学生時代に聞いたことがあるな」という気付きが課題解決の糸口になる場面が多々あり、制御情報工学科での学びが今に生きていることを日々実感しています。
制御情報工学科では、将来どのような職種についても習得した知識が生かせるようなカリキュラムが組まれています。「ものづくり」に興味のある未来のエンジニアたちが制御情報工学科から羽ばたいていき、活躍することを楽しみにしています。
制御情報工学科は、低学年時からコンピューターサイエンスやメカトロニクスといった分野の基礎を学ぶことができるだけでなく、実験や演習を通してテクノロジーの本質やその面白さに触れることができる場所でした。さらに、高学年時の創造設計や卒業研究といったカリキュラムでは、「自分の力で学び」「自分の頭で考える」というフレームワークを徹底的に叩き込まれたことを思い出します。おかげで社会人になったいまでも、このフレームワークが十分に活きていると実感しています。
私は、ヤフー株式会社のCTO(最高技術責任者)として、Yahoo! JAPAN を通じインターネットユーザーの課題解決に取り組んでいます。高専に入学して初めてアクセスしたインターネットサービスが、当時サービスが開始されたばかりのYahoo! JAPANでした。高専在学時には、いつかYahoo! JAPANのようなインターネットサービスを作りたい!と夢見ていたものです。インターネット業界は、次々に新しいテクノロジーやサービスが生まれるので毎日が戦争です。心を込めて作り上げたWebサービスがたくさんのユーザーの方に利用してもらえるときの感動は何事にも代えがたく、憧れの会社で活躍できる喜びを感じています。
みなさんが制御情報工学科で充実した5年間を過ごし、たくさんの知識や経験、そして夢や仲間を得られるよう、心からお祈りしています。