アプリケーション

アプリケーションに関する情報です.

CFM Weatherとは

 災害発生時に,設定した地域に出ている警報や注意報などの情報をボタン一つで気象庁HPから取得し, ラジオ放送や防災行政無線での読み上げ原稿の自動作成の他, コミュニティFM局が運営するアプリケーション「Radimo(レディモ)」へ通知・発信を行うデスクトップ上のアプリケーションです.

開発に至った経緯

 東日本大震災の教訓の一つとして災害時の情報伝達が挙げられています. 震災後のアンケートから,住民の多くは行政による災害情報の提供を不十分とし, 自治体からは迅速かつ的確な災害情報の確実な提供が課題,との回答が得られています(総務省「災害時の情報伝達の課題と展望」).

 そこで,私たちは,災害情報の収集・発信方法について調べ,検討した結果, 災害発生時に地域の災害情報をラジオで発信している『地域密着のコミュニティFM』に着目しました.

 コミュニティFM局では,災害発生時,

  ・災害情報のラジオ放送

  ・スマートフォンアプリ「Radimo」への通知

  ・緊急速報に備えて局への出社と待機(COAST-FM)

などを行っています.ヒアリング調査の結果, TVやFM局は広域の情報を放送するため,小さな河川の氾濫情報や道路の状況等, その地域の人たちにとっての重要な情報の発信は小規模であるが故のコミュニティFMだからこそ可能である一方, 情報の読み取りの多くを手動で行っていることから,次の課題が挙げられました.

  [1] 迅速な災害情報の提供の難しさ

  [2] 多量多様な情報から的確な情報を得ることの難しさ

  [3] 小規模ゆえの人手不足,予算の限界

 これらの課題解決のため,災害情報の収集・発信システムとして, 『気象庁の発表する正確な災害情報から直接必要な情報のみを簡単な操作で得られるツールを開発する』という着想に至りました.

概要

 気象庁がサーバー上で公開しているXML電文形式のデータを情報源とし, ボタンを押すだけで,プログラムにより必要な情報(設定した地域の災害情報)を抽出し, 一覧を表示する他,Radimoへの通信を自動発信し, さらに,コミュニティFM局として重要なラジオ読み上げ原稿を自動で作成することができます.

使用技術

・Tauri:Rust製のGUIフレームワークです.OS内蔵のWebViewを呼び出して描画します.

・RUST:高いパフォーマンスで安全なコードが書けるプログラミング言語で,C++の代替として期待されています.

・React:Instagram,Slack,Netflix,Yahoo!などでも活用されているUIライブラリです.可読性や拡張性が高いです.