ExcelTMを使った実験データの整理法をマスターする。
ここでは下の表のような結果を得たとして,グラフを作る。
グラフには,実験のデータ点と,データから得られる近似線を表示する。
x=入力電流(A) | y=測定値(V) |
1 | 13 |
2 | 26 |
3 | 34 |
4.5 | 48 |
最小二乗法とは?x1 , x2 , x3 , ...に対して, y1 , y2 , y3 , ... が得られたとき,式 y = a + b x を近似線とする。ただし,a, b は,次で定義した S を最小にする値とする。 定義 : 誤差 ei = yi - ( a + b xi ) ; i = 1, 2, 3,... 定義 : 誤差の二乗の総和 S = e1 2 + e2 2 + e3 2 + ... 余裕があったら自分で計算しよう: a は S を最小にする値 であるから, S を a で微分したものを零にする値である。 b も S を最小にする値 であるから, S を b で微分したものを零にする値である。 |
微積分を数値計算で行うには, dx を有限の値にすれば良い。(微積分では dx を無限小にした)
もと関数を f(x), もと関数の微分を f'(x),もと関数の積分を g(x) とおけば,各数は次の表のように与えられる。
x | x | f(x) | f'(x) | g(x) |
x0 | 0 | f(x0) | { f(x1) - f(x0) }/dx | g(x0)=初期値 |
x1 | dx | f(x1) | { f(x2) - f(x1) }/dx | g(x0) + f(x1) * dx |
: | : | : | : | : |
xn | xn-1 + dx | f(xn) | { f(xn+1) - f(xn) }/dx | g(xn-1) + f(xn))* dx |
xn+1 | xn + dx | f(xn+1) | { f(xn+2) - f(xn+1) }/dx | g(xn) + f(xn+1)) * dx |
: | : | : | : | : |
この表をそのままExcelTMに移し替えれば,微積分を数値計算できる。
交流正弦波電源に,R と L が直列につながっている時の電源波形と,R 及び L に加わっている電圧波形をグラフ化する。
電源波形 v を, v = V sin ωt = V sin( 2 π f t) とおく。
また,R と L に加わっている電圧を vR , vL とおく。
回路には,電流 i が流れるものとする。
基本の式
・電源電圧は,v = V sin ωt = V sin( 2 π f t)
・抵抗値は, R
・コイルのインピーダンスは,
jX = jωL
・全インピーダンスは,R + jX = R + jωL
・ i = v / (R + jX )
・
vR = R i
・ vL = jX i
これから計算すると,
・ vR = VR sin(ωt +
θR)
ただし,
VR = V * R / sqrt( R^2 + x^2
)
θR= tan-1( - X / R )
・ vL = VL sin(ωt +
θL)
ただし,
VL = V * X / sqrt( R^2 + x^2
)
θL= tan-1( R / X )
ここで,以下の条件の中で各部の電圧波形がどうなるかシミュレーションを行え。
また,特徴的な条件で一枚出力せよ。
・ V = 141 [V]
固定
・ f = 50 [Hz] を中心に,だいたい 20[Hz] から 100[Hz]まで
・ R = 300 [Ω] を中心に,だいたい
200[Ω] から 500[Ω]まで
・ L = 1 [H] を中心に,だいたい 0.5[H] から 2[H]まで
交流正弦波電源に,R と C が直列につながっている時の電源波形と,R 及び C に加わっている電圧波形をグラフ化する。
(a)と同様に計算すれば良い。
電源波形 v を, v = V sin ωt = V sin( 2 π f t) とおく。
また,R と C に加わっている電圧を vR , vC とおく。
回路には,電流 i が流れるものとする。
基本の式
・電源電圧は,v = V sin ωt = V sin( 2 π f t)
・抵抗値は, R
・コンデンサのインピーダンスは,
jX = 1/(jωC) = -j/(ωC)
・ i = v / (R + jX )
・ vR = R i
・
vL = jX i
これから同様に計算できる。
・ 自分で計算しよう!!
(ヒント : (a)の例...R-L回路...
の太線で囲まれたところを変更すれば良い。 従って,先に作った表をコピーして,僅かに変更すれば良い)
ここで,以下の条件の中で各部の電圧波形がどうなるかシミュレーションを行え。
また,特徴的な条件で一枚出力せよ。
・ V = 141 [V]
固定
・ f = 50 [Hz] を中心に,だいたい 20[Hz] から 100[Hz]まで
・ R = 300 [Ω] を中心に,だいたい
200[Ω] から 500[Ω]まで
・ C = 10 [μF] を中心に,だいたい 5[μF] から 20[μF]まで
以上.