return to upper page Update 2008.9.4 New 2008.9.4
【門池小学校第四学年への出前授業
  1. 【はじめに】門池小学校にて,9月3日に出前授業を行いました。その様子(写真)をII.に,詳細をIII.〜VIII.に示します。
  2. 【写真】
    各机に用意した物品と,教室全景です。空調が利いています。


    教室の隅にはこのような準備もしました。紙をずっとなぞると曲が聞こえます。計4曲聞こえるように,会場の四隅それぞれに準備していただきました。


    最初にご紹介していただき,最初に御挨拶,続いて注意点を伝えました。
    (グレーのシャツは小学校の先生。白いシャツが私です)


    最初はクイズです。「最初にレコードを発明した人は誰でしょう?」(エジソン)


    いよいよ体験が始まります。「このように操作してください」


    「模様を書いた紙を用意しましたので音を確かめて下さい。」 校長先生も来て下さいました。


    「それでは,このように自分の音を作ってみましょう。」 模様によって音が変わります。


    みんな熱心に取り組んでいます。


    ここは小学校の先生のほうが上手く説明して下さいました。有り難うございます。


    「ドレミの歌」,「キラキラ星」。聞こえるね!

  3. 場所と日付】沼津市立門池小学校にて,9月3日の5時限目に4-1と4-2のクラスに,6時限目に4-3と4-4のクラスに「紙レコード」という理科の授業を行いました。時間はそれぞれ45分間です。
    会場はふれあいホール理科室でしたが,エアコンが効いており,快適でした。
  4. 【全体の概要】7月頃に門池小学校から出前授業の問合せがありました。4年生からは私の担当するテーマに希望がありました。
    早速代表の先生に状況を伺い,担当の先生とも簡単に打ち合わせました。その後私は,夏休み中に授業の準備をし,9/1には小学校に伺って打ち合わせて,当日の授業実施になりました。
    門池小学校からは,3〜6年生の四学年にわたって,沼津高専に出前授業の希望をだして頂きました。私はそのうちの第四学年の担当をしたということです。門池小学校は沼津高専の最寄の小学校でもあり,是非とも成功したいイベントと考えていました。
  5. 【実際の授業】私の出展した題材は,「紙レコード」というものです。これは,8月にるくるにて実施したものと同じテーマです。(教材などの詳細はそちらに残してあります
    写真にはその様子を示します。
    四年生の担任の先生方の紹介の後で,授業を始めさせていただきました。小学校の先生方のサポートもあり,こどもたちも非常に楽しく授業をすることができたものと思います。
  6. 【費用など】
    沼津高専の2008年度の方針は,出前授業の費用は沼津高専持ちというものです。
    ですから,以下は参考までということになります。もしもどこかの学校で同じ実験を使用としたら御検討下さい。
    この実験には,模様を読み取る機械が必要です。回路は,「8/3 る・く・るでの「紙レコード」の様子」に示してあります。ちょうどLPレコードの針と同じ働きをするものであり,私の指導書では「針」と表現しているものです。これは材料費はおよそ1,000円です。加えて回路一つの作成に1時間程度かかります。ただし,最初の回路だけは,試行錯誤したところもあって,2〜3時間かかりました。回路を動かすには単三電池が必要ですが,電力消費は少ないので,何年も使えそうです。以上は授業を最初に準備するのにかかる費用であって,一旦用意したら計算する必要がありません。
    これ以外には,模様のついた紙を用意します。模様のファイルは既に私が作成済みですので,お問合せいただければメールで送付します。(「針」がないなら無意味なので,あえてウエブ公開していません。)
    門池小学校では,合計130名ほどの生徒さんたちのために,模様のついた紙を合計で200枚弱使いました。印刷の費用を考えますと,まずは紙が1枚あたり1円程度でしょうか。加えてインクの費用がかかります。黒い色の面積が広いので,通常の家庭用インクジェットプリンタで印刷すると,たしか100枚程度で黒インクが空になったものと覚えています。従って,それぞれ好きな模様をパソコンで印刷しようとすると,およそ10円/枚かかることになります。しかし学校なら備え付けの印刷機を使うことができるでしょうから,価格はかなり安くなると思います。仮定として3円くらいと想定しましょう。この価格で計算しますと,授業にかかった費用は600円程度になります。生徒さん一人当たりでは4円程度です。
    他に授業では,生徒さん一人当たり1枚の白紙を用意しました。
    しかたがって,全く同じことをしようとしたなら,ランニングコストは生徒さん一人当たり,印刷した紙の費用(4円)と白紙の紙の費用(1円)で合計5円の授業と言えます。
  7. 【その他】
    静岡新聞の方の取材もあり,9/4の静岡新聞にその様子が掲載されました。
  8. 【link to】
    ・門池小学校のトップページ
    ・門池小学校の「紙レコード」の報告(【人づくり未来塾推進事業】 の一環としての行事でした)
    ・静岡新聞のウエブ上の記事「門池小学校での紙レコード
    ・8/3 る・く・るでの「紙レコード」の様子
    ・静岡科学館る・く・るのトップページ
    ・静岡科学館る・く・るの科学の祭典紹介


−−−望月から−−−
小学校での出前授業は初めてでしたが,楽しんでもらえたと思います。
実はこのネタは,今年になって考えたんです。
る・く・るでの体験も踏まえ,「自分で模様を書くと,音を作れる」という点を主にしたところ,
こども達のやる気を引き出し,いい効果が生まれたのではないでしょうか。
また,担任を始めとした小学校の先生方の熱意の賜物でもあります。
有難うございました。

P.S. 翌週には,生徒さんたちから感想文を頂き,感激しました。
私にしても本当にいい思い出になりました。(9月17日追記)

今後とも教材の改善に取り組みたいと思います。他の学校からのお問合せもお待ちしています。
問合せ先は,沼津高専の教務課になります。
学問的には「フーリエ変換」にもつながる話しなので大学1年生程度の体験にも耐えられるし,
「楽しく体験する」ということだけ注目すれば,小学生にも楽しめる,奥行きの深い実験と思っています。
(なお,日程の関係で,全てを受けられるとは限りませんことを御了承下さい)