4. 『マハーバーラタ』あらすじ

3)シャンタヌとビーシュマ

シャンタヌは、クル族の王である。王は森で美しい娘ガンガーと出会い求婚する。ガンガーは何があっても質問しないという約束をさせて求婚を受け入れる。ガンガーは生まれてきた7人の子を次々と河に沈めてしまう。8人目が生まれたとき、シャンタヌは約束を破って質問した。ガンガーは、自分が河の女神であることを明かし、いつかこの息子はあなたに渡すが、今は行かなければならないと去ってしまう。年月が流れ、シャンタヌが森で狩をしているとき、若者に出会う。あらゆる武術に熟達したたくましい若者、これがガンガーの約束したビーシュマだった。

ある日、シャンタヌはサティヤヴァティーをみそめる。妃に迎えたいと彼女の父に頼むが、1)必ずサティヤヴァティーの子を王位につける、2)その子の系統が代々王位を継ぐ、3)これを確かなものとするためビーシュマには子を作らせない、という約束をさせられる。ビーシュマは父のために、決して女と交わらないという禁欲の誓いを立てる。この誓いの力によって、ビーシュマは自分が望まなければ決して死なないからだになる。


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