4. 『マハーバーラタ』あらすじ

14) 戦争の始まり

 カウラヴァ百王子のクル軍は、長老ビーシュマを将軍とした。一方、五王子のパーンダヴァ軍は、パンチャーラの王子ドゥリシュタディユムナを将軍とした。両軍は、インドラプラスタの北方のクルクシェートラで、それぞれ諸国からの援軍を集めて対峙した。ヴィヤーサ仙人は、目の見えない老王ドゥリタラーシュトラのために、王の御者のサンジャヤを千里眼にして、戦闘の様子を全部知らせられるようにした。いよいよ、戦争が始まるというときになって、アルジュナは、敵陣に敬愛する長老ビーシュマや武術の先生ドローナなど、幼い頃をともに過ごした人々が大勢いるのを見て、戦意を失う。そのとき、御者のクリシュナ(実は神のバガヴァット)が、真理を解き明かし、アルジュナを励まして、なぜ、どのようにしてクシャトリヤの義務を果たすべきなのかを説いて聞かせる。この部分が『バガヴァッド・ギーター』である。


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