火山が生み出す高い地熱は伊豆に様々な鉱石を作り出してきました。土肥の金山や宇久須の珪石鉱山はそうした例です。珪石の鉱床は、火山地帯の地下では地熱と温泉水によって岩石が変質してできました。
珪石は水晶と同じ成分をもつ石英という鉱物からできており、板ガラスや建材などの原料として使われます。伊豆珪石鉱山は日本最大規模の珪石鉱床で、露天掘りにより大規模な採掘がおこなわれてきました(2008年に閉山)。最盛期には日本国内の板ガラスの約90%がここの珪石から作られていたそうです。
こうした歴史から、西伊豆町では「ガラス文化の里」づくりを進めており、観光施設「黄金崎クリスタルパーク」やたくさんのガラス工房があります。