大室山は伊豆東部火山群を代表する火山で、約4000年前の噴火によって吹き上げられたマグマのしぶき(スコリア)が噴火口の周囲に降りつもってできたスコリア丘という地形です。山頂に直径 300mのすり鉢状の噴火口をもつ火山で、単成火山(一度の噴火で生じた火山)の典型例として2010年に国の天然記念物に指定されました。山全体がカヤにおおわれていて、山頂へはリフトに乗って登ることができます。
大室山のふもとからは溶岩が流れ出し、伊豆高原のなだらかな地形をつくりました。いまでは伊豆高原は有名なリゾート地として多くの観光客が訪れています。
大室山から流れ出した溶岩は海まで達し、城ヶ崎海岸ができました。まるで指を広げたように溶岩流の先端が幾筋にも分かれて海に流れこんだ様子が、海岸線の形から分かります。