手作りモーターでボートレース

 

写真1                    写真プロペラ(透明)PETボトルが材料

 

〜君は最高のモーターを作れるか?〜

 

身近にあるものを使ってモーターを自作してみましょう.

モーターは回るだけじゃダメ.性能も大事です.

今回はプロペラを取り付けてボートの推進力に利用してタイムレースをします.

よりパワフルなモーター作りに挑戦してみましょう.

 

講師

沼津工業高等専門学校 電気電子工学科 望月孔二

問合せ先 mochizuki-k@numazu-ct.ac.jp



 


 

手作りモーターでボートレース

〜君は最高のモーターを作れるか?〜









1. はじめに

中学校までに,学校の「電気」の授業の時にモーターを作ったクラスがあることでしょう.でも,その時は「回った」だけで感動していたのでは.

今回は,「性能の良いモーター」づくりを競いましょう.

もくじ.
1.はじめに(この章)
2.受講生のルール
3.モーターづくりのルール
4.部品表
5.モーターづくりの例
  5.1 モーター例1   シャフトとコイルをすべて1.0mm径の線で作る方法
  5.2 モーター例2   コイルを0.5mm径の線で作る方法(シャフトは1.0mm
  5.3 電池ケース(電池ホルダ―)について

資料この授業のねらい


 

2. 受講生のルール

テーブル対抗の戦いとします.

各テーブルには数名の受講生が座ります.受講生は誰もがモーターを作り,誰もが記録を計ることができます.そして,テーブル内の最高記録を,そのテーブルの記録とします.テーブルが高得点を上げるには,戦い方からして考える必要があります.

個人戦という方針は,単純で無謀な戦い方です.テーブル内に誰か一人の天才がいたならば,そのテーブルは偶然にもクラス最高のモーターを作れるでしょう.

団体戦という方針は,高度な戦い方です.事前にどういったモーターが最高なのかテーブル内で考えて,それぞれがモーターを作ります.ひょっとしたら誰か受講生のモーターの性能は低いかもしれません.しかしそれはチームとして最高のモーターを作るための布石になるでしょう.

なお,いかなる時も「安全第一」,「自分以外をリスペクトする」を守ってください.例えば,テーブル内で話し合いをするときには,話をしはじめた人のお話をみんなで最後まで聞きましょう.重要:使わない時 電池はポリ袋に入れます.

 

3. モーターづくりのルール

モーターを作るときにはいくつかの判断が必要になるでしょう.
ここでは表にしてモーターづくりのルールを確認します.また検討課題も示します.

項目

制限となる条件

今回採用しない設計法

1.

ボートは2つの部分からなるものとします:@かまぼこ板とそれ以上から成るモーター部分,A白色トレイから成る船の部分

一体化は今回見送り.また,かまぼこ板以外も見送り

2.

プロペラで推進するものとします.なお,プロペラは前・後どちらでも可能とします

外輪船は今回見送り

3.

モーターの基本的な形は,「クリップモーター」とします

電子的な方式は見送り

4.

磁石はフェライト25mm径×8mm厚1個

複数個にしたり,大きさ・材料変更は見送り

5.

単三アルカリ電池

これ以外の電池は見送り

6.

回転部分は,1.0mm径と0.5mm径のポリウレタン線のみとします. 使える長さも制限を設けます.

他の太さや,鉄の利用などは見送り

7.

プロペラについて,「市販の3枚羽のプロペラ」も,「ペットボトルを加工したもの」も可とします.

「捨てるのが大変な材料」は採 用したくありません.

8.

20cm移動するのに要する時間を計ることにします.

動き始めている状態から始めてよい.

人が押すことで「動き始め」を作るのはダメとします.

 

項目

検討課題

備考

1.

(シャフトを1.0mm径の線で作るのは決定である)
コイルを作るのを1.0mm径にするか,それとも0.5mmにするか.(それ以外の径も相談に乗ります)

径が大きいと,少ない巻き数でコイルが太くなる.径が異なる組み合わせでは,加工が大変

2.

シャフトの作り方.シャフトとコイルの組み合わせ方(この資料の p. 6,それ以降 参照)

シャフトは回転するための重要な部品

3.

コイルの巻き数を何回にするか

巻き数が増えると重くなる

4.

コイルの直径を何mmにするか

高速回転(小型が有利)と強さ(大型が有利)の両立には?

5.

コイルの形状をどういう形にするか

丸形,四角型など検討できる

6.

シャフトと軸受け部分の「被覆」の削り方(この資料の p.9 参照)

 

 

4. 部品表

部品表を示します.

番号

説明

部品名,型番

注意,参考価格

 

番外

A

トレイ 55cm×35cm

水を入れて利用

 

 

番外

A

アクリル風よけ「長さ方向」60cm×30cm

アクリル風よけ 「幅方向」 40cm×30cm

アクリル風よけ 「上ぶた」 60cm×40cm

 

 

 

番外

A

定規50cm

20cm の移動を測定する

 

 

番外

B

白色トレイ

台所から持ってきました

 

 

番外

C

乾電池ホルダ,ミノムシクリップ付き

@200

 

 

番外

C

電流チェック用LED(抵抗付き)

@45

 

 

1

D

かまぼこ板

1×@92=92

 

 

2

D

ジャンボクリップ

6×@3=18

 

 

3

D

木ねじ(M2.1×8mm

10×@1.5=15

 

 

4

D

フェライト円筒形磁石25mmφ×8mm

1×@8787

 

 

5

D

チャック付きポリ袋(中)

1×@77

 

 

6

E

3乾電池

チャック付きポリ袋(小)

1×@25=25

1×@4=4

 

 

7

E

タピオカストロー 直径15mm

1×@22=22

 

 

8

F

空のペットボトル

持参

 

 

9

F

ケシゴム(1.1mmの穴あけ加工済)

1×@10=10

 

 

10

F

1.0mm径ポリウレタン被覆銅線
2500/72m

2m×@35/m=70円以内

 

 

11

F

0.5mm径ポリウレタン被覆銅線
2700円以内/279m)※

7m×@10/m=70円以内

 

 

 

 

 

280円〜420

 

 

A クラスに一式あればよいもの.

B 本来はボートづくりの必需品だが,今回はAの近くに様々な種類を置いてあります.

C 導通試験用に,テーブルに一つあればよいもの.

D 持ち帰り用は袋に入っているもの.前もって人数分用意してあるDを組み合わせた完成品は,持ち帰らないでください.時間があればDをここで組み合わせて作成してもよいです.

E 人数分用意してあります.

F 市販のプロペラ(@131円)に前もって1.1mmの穴をあけておいても良いが,望月が前もって実験した範囲では,ペットボトルをうまく切り取ったほうが良い性能です.

G ここでいうメートルは,この授業で最大使う長さとして計画しているものです.作成したものはお持ち帰りできます.もしも僅かしか作らず,またお望みがあれば,1.0mm径ポリウレタン被覆銅線を1m0.5mm径ポリウレタン被覆銅線を3mまでなら差し上げます.ご自宅でご研究を続けることができます.
なお2016.9.24調査によると,ジャンボエンチョー(ホームアシスト)の通販部では,0.55径×8mのポリウレタン線(エナメル線)が売られていることが確認できました.ですから自宅にて更に実験を深めることも可能です(なお,価格は398円(送料無料)でした)

 

5. モーターづくりの例

 参考にしてください.なお,「以下の方法が最良とは限りません」ので,もしも思いついたことがあれば,トライしてください.

 

【5.01】シャフトとプロペラを繋げる

ここでは回転子とプロペラのつなげ方を説明します.

(回転子の作り方は後述します.)

写真3

回転子以外に準備するのは次の物です:

・ケシゴム(写真には複数個写っています)

1.1mmのドリル

・空のペットボトル

(写真に無いが,)カッターやはさみ=ペットボトルの加工用

写真4

数ミリ大に切り取ったケシゴム2個は,中央に1.1mmの穴をあけてあります.

 

ペットボトルからプロペラを作りましょう.刃物を使うので気を付けて!  なお.中心には1.1mm以上の穴を開けます.

 

写真5

組み立てたのが,この写真です.

ケシゴム2個でプロペラを挟みます.

写真6

この2枚の写真(6,7)をみれば,ケシゴムで止められているだけでもちゃんと回っていることが分かります.

写真7

この2枚の写真(6,7)をみれば,ケシゴムで止められているだけでもちゃんと回っていることが分かります.

写真8

市販のプラスチック製プロペラの中心部に1.1mmの穴をあけてあるなら,今回作る回転子の1.0mmのシャフトと相性が良いので,この写真の様につなげられます.

1

プロペラの内径1.1mmと,シャフトの外径1.0mmの差である0.1mmは,意外に大きく影響し,工夫無しではシャフトが空回りする可能性があります.

そこで,前もってあえてシャフトに軽い曲げ癖をつけておくことで,空回りを防ぎます.

 

【5.02】磁石の位置と剥す被覆

クリップモーターの重要な点は,「剥す被覆はシャフトの180度」にすることです.これによって,回転の半分は「惰性」になるものの,回転の半分は磁力によって「決まった回転の向き」に力を受け,うまく回り続けられます.(一方,360度剥すと,電池の力で磁石化したコイルは,永久磁石の方向を向き止まってしまいます.)

 (a)360度剥し      (b)180度剥し
  
磁石の向きで停止       回転は磁力        磁力        惰性         惰性
            2

このことを考えて,被覆をはがす方向を考えましょう.
 なお,強力なモーターを作るための被覆剥しについて,「何処を起点とした180度か」,そして「本当に180度ぴったりが良いのか」,磁石を支える金具や,シャフトを支える金具を見ながら考える必要があります.

【5.03】シャフトとコイルの位置関係

モーターなど回転するものは,回転の中心から見たとき偏りがないことが重要です.これは,シャフトとコイルの位置関係にも言えます.
 シャフトとコイルを上から見た時は,漢字でいうところの「申」のように,コイルの中心にシャフトが来るようにします.これなら偏りがありません.
 一方,コイルを横から見た時の偏りも回転の妨げです.図に3つの例を挙げます.上段は理想的な形状ですが,コイルの真ん中にシャフトを通すのは難しいかもしれません.中段の「bp」型の構造はよく見られる構造ですが,明らかに偏りがあり,「困難なトライ」と言えます.下段の「bp」型の構造は,偏りのない回転に向いているようです.

 (a)上から見たコイル           (b)横から見たコイル
 
              上段:理想(90度傾けたら「由と甲」)
 
              中段:重心の調整が困難(90度左に傾けたら「bp」)
  
             下段:重心の調整が容易(90度左に傾けたら「dp」)

           図3

 


【5.1】シャフトとコイルをすべて1.0mm径の線で作る方法(5.2だけ狙っている人も是非最初に読んでください)

 

写真9

今回は140cm切り出しました.

重量は10.5gでした.

 

写真10

今回は直径5cmとして巻き始めました

写真11

7回巻きました.

 

140cm

3.14×5cm×7回+30cm

 

ちょうど計算通りです.

 

写真12

90度左に傾けたら「69」.重心の調整が容易なシャフト

写真13

カッターを使って被覆をはがしましょう.

写真14

カッターと指で導線をはさみ,

写真15

導線をもう一方の手で引っ張ります.

写真16

LEDを使って「被覆がはがれたか確認」しましょう.テスターがあればなおさら良いです.

LEDはダイオードなので,電流の向きが決まっています.今回の電流の方向は,「赤い端子=プラス端子」→「抵抗」→「LED」→チェックしたいもの→「黒い端子=マイナスの端子」です.

写真17

(写真の写りが悪いが,)LEDが点灯したので,「きちんと被覆がはがれている」ことが確認できました.

これで回転子(かいてんし)は完成です.

 

写真18

回転子をモーターの台にセットしたら,この台と回転子の相性が良いことも確認しましょう.

LEDはきっと針金とかまぼこ板の間に挟み込むことができることでしょう.

 

写真19

この向きにした時,LEDが点灯したので,電流が流れます.

写真20

回転しました!!

しかし,回転子が前後に動くことで,軸受と回転子の接点が「被覆がはがれていないところ」になってしまうと,回転が弱まります.

写真21

こんな時,0.5mmのエナメル線でストッパーを作りましょう.

回転が安定します.

4

次の写真17電池ホルダは,この図の構造をしています.

 ストローは,単三乾電池より1cmほど長いものです.
 端から端までの切り込みがありますが,途中で90度ぶんひねってあります.両端には更に180度の方向に約1cmの切り込みがあります.

写真22

4の電池ホルダは,この左の写真のように,シャフトを支える針金と,もう一本の針金で挟まれて使われます.

ストローの両端の2本ずつの切り込みのおかげで,針金が電極に届きます.また,電池ははずれずに安定です.

写真23

電池の正負がショートしないよう注意が必要です.どの針金とどの針金が接触するとショートなのか,分かりますか?

プロペラは写真映えするプラスチック製で撮影しましたが,PETボトルを加工したもの(透明色なので写真写りが悪い)を使っても良い.

写真24

更に近づいて写真を撮りました.

針金の向きが,プラス側とマイナス側では90度角度が異なりますが,これは図4によるストローの加工と合致しています.

 

 

【5.2】コイルを0.5mm径の線で作る方法

直径3cmで,30回巻のコイルを作ることとします.

シャフト用の線:長さ=2本×18cm16cm20cm程度で十分)

コイル用の線:長さ=3.14×3cm×30回+リード線30cm283cm30cm=313cm

 

 

写真25

リード線を切りました.

今回は2本×16cmですが,2本×18cm程度が作業しやすいでしょう.

写真26

シャフトのうち1本は,目印として両端を軽く曲げておきましょう.

写真27

最初に真ん中を45回ねじりましょう

写真28

続いて,左右を3回程度それぞれねじりましょう.

 

目印を付けたシャフトはどちらも上側です.

写真29

「目印を付けないほう」と,「目印を付けたほう」それぞれが,シャフトになります.

余った端は,これからコイルとつなげるのに使います.

写真30

0.5mmの導線で作ったコイルと共に写しました.

写真31

カッターを使って被覆を剥きます.

シャフト側は,端の2cmずつを.

コイル側は,端の7cmずつを.

なお,寸法は少しくらいの誤差があっても問題ありません.

写真32

LEDを使って「その都度」被覆の剥がし具合を確かめましょう.

一見面倒だが却って近道です.

写真33

dp」(または69)で,コイルとシャフトを組み合わせます.

写真34

余った端(被覆を剥いた側)を使ってコイルをシャフトに軽く固定しましょう.

写真35

コイルの一端を,

最初は軽くシャフトに絡ませてから,

被覆を剥いた1.0mmの線にきっちりと最後まで巻きつけます.

写真は無いが,「LEDで導通チェック」を怠らないように.

写真36

もう一方も同様です.導通チェックも同様です.

この写真にはエナメル線に余りが出ていますが,コイルとシャフトの一体化に有効活用すれば無駄になりません.

写真37

回転子が完成しました.

重量は9.2gであり,写真10の回転子に比べて1.3gだけ軽量です.

写真38

軸受と当たる部分のシャフトの被覆を剥きます.

この作業は性能に大きく影響しますので注意しましょう.

写真39

写真は有りませんが,LEDの同通チェックを忘れないように!

この写真ではかなり回っていますね.

白色トレイに載せればボートが完成です.

写真40

水に浮かべてタイムを計りましょう.

(市販の電池ホルダを使ったもので写真4041を撮りました.)

写真41

20cmの距離を進む時間で競いましょう.

(市販の電池ホルダを使ったもので写真4041を撮りました.)

 

 

【5.3】電池ケース(電池ホルダ―)について(A)   独立型

電池ケースはストローで作ると,格安です.

写真42

この写真では15cm直系のストローについて,

右端から13cm
右端から14cm
の2か所に印を付けましょう.

写真43

まずは14cmの長さで切りました.

 

5

直径15mmのストローは単三電池を入れるには直径が細すぎるので,端から端まで切っておきます.

写真44

続いて,円周のうちの180度ほどは,1cm切り取って,長さを13cmにしました.

写真45
(ストローを少し回してみましょう.
180
度については,1cmだけ切り取ったのがわかります.)

写真46

クリップ()2個の一部を曲げ,

輪ゴムを2重にしてそれら2個のクリップ()をまとめます.

(写真内の3個目のクリップは,クリップ()ですが,()のほうがいいです.

写真47

ストローに電池を入れます.

写真40のクリップ二つを,ストローの両端にくっつけます.その時,折り曲げたところが電池の電極に触るようにします.

この写真でクリップは13cmのところにかけてあるので「スイッチON」です.

写真48

ストローを回すと,クリップが電極にくっついていることがわかります.

写真49

今度はクリップを14cmのところにかけましょう.スイッチOFFの状態になりました.

写真50

ストローを回すと,電池の電極がクリップから離れていることがわかります.

これで電池ホルダの完成です.あとは,クリップに電線を繋げましょう.

 

写真51

それではケーブルを用意して,電池ホルダとモーターを繋いでみましょう.

ケーブルの両端について,この写真では3cmずつ被覆を剥いでていますが,もうちょっと長い5cm程度の剥ぎ取りをお勧めします.

写真52

早速取り付けて,モーターを動かしてみました.

写真53

「軸受」の針金を一度外してケーブルをまいてから,元に戻しました.

写真54

電池ホルダのクリップも,クリップを伸ばしてケーブルをまいてから,元通り曲げました.

もう一方の電極のクリップも同様です.

写真55

スイッチONにより,モーターは回っています.

写真56

スイッチOFFにより,モーターは回転を止めたところです.

 

 

説明の最終頁

 

 


 

資料A. この授業のねらい

この授業は次のような狙いで作られました.御参考になさってください.

A)      この授業は,学科で学ぶ授業の紹介でもあります.
 今回の教材は原始的なモーターでしたが,電気電子工学科にはモーターに関する専門の授業があり,電子的に制御される高度なモーターについて学ぶことができます.

B)      この授業は,学科がアナログ技術も重視することを伝えています.
 今日のデジタル技術全盛の時代において,デジタルのエンジニアはありふれているので,「普通にデジタル技術を持っている」だけでは技術者は存在感を示せない時代になっています.そんな中で,「1」か「0」かだけでは終わらない,アナログ技術にも精通した技術者は貴重な存在です.もちろん,デジタル技術に関する授業も十分に用意されています.

C)      この授業は,学科が「エネルギー」を大切にしていることを伝えています.
 今回の教材は突き詰めれば「最高のパフォーマンスを発揮できるモーターづくり」であり,エネルギーと切り離せないテーマでした.
 電気電子工学科では,電気を「エネルギー源」としてとらえた学科独自の応用科目を持っています.(「電力工学」です.なお,基礎科目ならば電磁気学や回路理論でもエネルギーについて論じています.)  また,電気電子工学科は電気主任技術者認定校でもあります.この資格を持つという事は,「電気」という「工場を動かすエネルギー」を管理することです.
 今日は環境やエネルギーに対して大きな配慮をしなければならない時代ですが,そういったお仕事をお考えならぜひとも電気電子工学科をご検討になっていただきたく存じます.

D)      この授業形態に注目して下さい.
 今回は,グループとして最高のモーターを追求する授業を行いました.これは開発チームなどでのお仕事を想定した授業です.今回の授業のやり方を楽しめたなら,間違いなく技術開発などでも力を発揮できる,エンジニアとしての潜在能力が高い人だと考えられます.
 電気電子工学科の実験・実習は,このような進め方を取り入れています.例えば4年生で行うPBLProject Base Learning)では,学生らはグループで回路の設計と試作を行います. こうした授業ならではの実践力の強化などに役立っています.複数人で取り組むグループワークはまた自分の特徴の意識に役立ちます.  自分の特徴を磨くことは将来の進路選択に重要だと指導しています.

このテキストに関する説明.

もともとこのテキストは,2016.10.2の体験入学用に作りましたが,その際に気付いた点を取り入れて大大改訂をし,2016.10.28に完成させたものです.

当日のテキストが18ページだったのに対して,今回は28ページになりました.その変化ぶんは以下の通り:

    プロペラは,PETボトルが標準としました.(プロペラは市販のプラスチック製も可能とします)

    電池ホルダの基本を「ストローを使った手作り」に変えました.