パン屋さんとビール好きな人の為の分子遺伝学
http://easyweb.easynet.co.uk/〜ebihara/mb/jp4-0007.htm
概要:
パンとビールに共通しているものは、酵母です。発酵には欠かせない酵母は、分子生物学におい
ても大変重要な研究材料でした。この論文は、近年1つの生物が持つ全遺伝子情報を解析しようと
しているプロジェクトが、全世界的に進められていることを述べ、真核生物で初めてすべての遺
伝子が明らかにされた酵母について書かれています。
酵母の遺伝子の全染色体に占める割合は72%で、人と比べると無駄な部分が非常に少ない、人の
ように繰り返し配列は極めて少なかった等、酵母の解析結果について、とてもわかりやすい解説
で書かれています。
興味を引いた内容:
私がここで興味引かれたのは、遺伝子の可能性についてです。人と比べ無駄な部分が少ないはず
であるのに、なぜ酵母より人のほうが高度に進化したのか。既知の遺伝子を見ていくと、人の遺
伝子病に関連する遺伝子と似た遺伝子が酵母にもあることが分かっています。酵母を使って遺伝
子機能が解明できれば、人の遺伝子病の解析や治療に役立つ情報が得られるかもしれない。様々
な可能性を秘めている私たちの体の解析を助けることが、とても身近にいる酵母のような存在か
ら始まるのかと思うと、地球の可能性まで考えさせられるくらい奥深いものを感じました。
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