return to upper page Update 202.1.4 New 2011.12.20

【静岡市立 清水袖師中学校出前授業2011 の記録】

(中学校1年生の「総合的学習」の講師をさせて頂きました)

  1. 【はじめに】 2011年11月10日(木)に静岡市立 清水袖師中学校にて「ペーパーブリッジ」という出前授業をしてきました.
    その概要をII.に, 場所と日付と全体の概要をIII.に, このイベントのための各文書等について IV.に, 写真と感想文(要旨)を V.に, 「紙レコード」の概要を VI.に, その他を VII.に示します.

  2. 【概要】
    場所:静岡市立 清水袖師中学校
    日時:2011年11月10日(木)11:00~12:40
    講師:望月孔二(私です)
    支援:袖師中学校1年部の先生方5名(?4名)の先生が対応してくださいました
    受講生:1年生全員(85名)
    タイトル:「ペーパーブリッジ」

  3. いきさつ
    中学校は最近,「総合的学習の時間」を実施することになっていますが,袖師中学校様から,その学習として沼津高専に声を掛けてくださいました.
    高専教員は「沼津高専のアピール」を目的に中学校を訪問させて頂いていますが,私(望月)は出身中学校が静岡市清水区(私が中学生だった頃は「静岡県清水市」)にあることから,清水区は私が担当することが多いのです.
    そのためなのか,それとも偶然なのか,袖師中学校に今回私が行ってみますと,ご担当の先生は以前「沼津高専のアピール」に伺ったときに対応してくださった先生でした.

    一方,今回の出し物である「ペーパーブリッジ」は,単発的な企画としては「るくる(静岡市科学館)」でも何回かやらせて頂いたことがあるのですが,今回のようにある程度時間を確保した中で実施できればさらに魅力的な教材になると思っていたものでした.タイムリーに声を掛けて頂いて本当にありがたく思います.

  4. 記録1日程等
    一部は私の記憶になりますが,以下の通り進んだものと覚えています.

    9:00頃 沼津高専発(セレナに器具を載せて出発.東名を利用しました)
    10:00頃 到着
    すぐに 受付にごあいさつに行きました.
    すぐに 校長室にご案内を頂きました.
    10:40頃から,授業の準備(薬包紙を問い合わせ)
    11:00頃から 授業開始
    →詳細は,【記録2】に
    12:40ころに授業終了

  5. 記録2授業の進め方
    準備
    ・生徒は85名.組は3つ,班は組あたり7つ.したがって,班の数は21.
    ・実施場所は体育館
    ・体育館の半分に,椅子85個と机と黒板1個.
     体育館のもう半分はまっさらな空間
    ・望月からは全員が辞書を持ってくるよう指示した.これは橋の土台になる
    ・望月が用意したのは以下の通り:
     人数分のA4サイズの紙+紙テープ
     班の数のA4サイズの紙+紙テープ+記録紙+コインを入れる皿+コイン(実際はワッシャー)
    時刻 実施概要 備考
     11:00頃 ごあいさつ.そのあと椅子に座ってもらい,高専や勉強に関して簡単なお話 沼津高専のパンフレットも一緒に分けました
     11:05頃 本日の課題について説明 課題とは:「A4サイズの紙を折るなど工夫し,コインをたくさん載せる橋を作りなさい」というもの.グループ内の討論は大歓迎
     11:10頃 指示を出す:「これから班ごとに橋づくりに取り組んでもらいます.班ごとに場所を決めて待機してください.また,班ごとに2名ずつ前に来て,必要な物品を持って行ってください」 中学生は,体育館のまっさらなところに班ごとに集まりました.       また,物品担当者は,ワッシャーや紙などを前まで取りに来てくれました.
     11:15頃 指示を出す:「人数分の紙を使い,どんな橋が良い橋なのか研究しなさい」 中学生は思い思いに橋を造ります.
    教員は,班を見回り,ちゃんとできているか確認します.
     11:40頃  指示を出す:「班で1個の橋を作って,競技会を行います.15分以内に橋を完成させなさい」  時間延長の希望がありましたので,5分延長しました
     12:00頃  指示を出す:「完成した橋を前に集めます」 全部で21個集まりました
     12:05頃  指示を出す:「組ごと,玉入れのように,コインを数えながら橋に乗せて行きます」 2つの組は床に座ります.1つの組から7つの班が出てきて,数を数えながらコインを乗せていきます.競技開始前には辞書の距離がみな同じなのか確認しました.コインの枚数はその都度黒板に書いていきました.
    100個ほど乗るのが最高でした.単純に数えれば1・2分ですが,途中で壊れた橋の確認などすると,1回のカウントに10分近くかかります
     12:35頃  表彰:「上位の班を表彰します」 表彰をしました
    うまくいった秘訣も聞いてみました
     最後に  指示を出す:「後片付けを手伝ってください」  てきぱきと片付けが進められました.どうも有難うございました

  6. ペーパーブリッジ雑感
    やり方を工夫すれば,更に魅力的な授業になると思います.
    私としては,「班の中でコミュニケーションがうまく取れるほど,橋の完成度が高まる」という仮説を立てていますが,今のところ確認できていません.別の機会があったら,ぜひともこの仮説の正当性を検証したいと思います.
    袖師中の校長先生からも,これからはコミュニケーション力が重要といったお話を頂きましたが,ペーパーブリッジはそのためにも適した教材だと考えています.

  7. その他
    リンク集
    「ペーパーブリッジ」2011年度科学の祭典,る・く・る … この競技に関する詳しい写真があります
    「アルミボート」2010年度科学の祭典,る・く・る … 異なる競技ですが,狙いや運営は同一です.水槽が必要ですから準備に要する手間暇は3倍くらいかかりますが,受講生にはこちらのほうが楽しいようです
    ・書籍:「はじめての科学の祭典」Dana M. Barry, 鈴鹿高専材料工学科教員チーム著,現代図書リンク
    ・静岡科学館る・く・るのトップページ
    ・静岡科学館る・く・るの科学の祭典紹介


---望月から---
約80名の中学生に体験して頂き,誠に有難うございました.
この出し物は,アルミボートという教材をもとに一ひねりしたものです.
私からはお気に入りの教材ですが,如何だったでしょうか,

後片付けを手伝ってくれた生徒さん2・3人に,感想を聞いたところ,
みな面白かったとの答えだったで,ほっとしているところです.
今後とも教材の改善に取り組みたいと思います.

お手伝いを頂いた中学校の先生方にも深く感謝いたします.
本来は綿密な打ち合わせを必要とするものと思うのですが,
ほとんど行き当たりばったりで運営することになりました.
しかし,私がそのづと言い出したことに全部対応して下さり,
本当にありがとうございました.

学問的には「構造」に関するものであり,
機械工学科や建築工学科にこそふさわしい内容ですが,
私は「理科実験の一つ」と捉えて,チャレンジさせてもらっています.
この道の専門家の方からもしもアドバイスを頂ければ幸いです.

又のお問合せをお待ちしています.他の学校からも,もちろんです.
問合せ先は,沼津高専の教務課になります.
(なお,日程の関係で,全てを受けられるとは限りませんことを御了承下さい).