日時 2008年10月11日(土), 11月15日(土), 12月13日(土) ともに 9:30-12:00
テーマ 「ここにもそこにも化学の世界」
内容
「紙の上で起こる化学反応」
紙の上を舞台に,いくつかの実験を行いました。はじめに水性ペンのインクがいくつかの物質が混じったもの(物質)であることを,ペーパークロマトグラフィーで確認しました。その後,ヨウ素-デンプン反応を用いて,画用紙の中にヨウ素が含まれていることをろ紙と対比させながら確認し,ビタミンCでその色が消えることをビタミンC入り清涼飲料水を用いて確認しました。また,ターメリックが石けん水のアルカリ性で変色する実験を行った後,入浴剤などを用いて蛍光作用を観察し,その蛍光水溶液をしみこませたしおりを作成しました。これらの実験を通じて,化学反応の多彩な世界を紹介しました。
「高分子の世界」
高分子に関する実験を3つ行いました。まずはPETボトルの試験片を熱して伸ばすことによって,樹脂が細長い分子からできているイメージを持ちました。その後,人類初の合成繊維であるナイロン66を合成しました。最後に導電性プラスチックの例として,伝導性ポリアニリンを作成した。これら高分子の世界を通じて,化学には物質の様子を調べること,物質を合成すること,物質の性質を変えることの3つの世界が含まれており,そのいずれも大事であることを示しました。
「植物の中の色素」
植物の中の色素に関する実験をいくつか行いました。はじめににんじんからカロチンを取り出し,蛍光作用でその存在を確認しました。次にホウレンソウに含まれる色素を,ペーパークロマトフラフィーを用いて分離し,色素も水性ペンのインクと同様に,いくつかの物質からできていることを確認しました。最後に植物の葉を含んだキャンドルを作成した。これらの実験を通じて,植物の中にも化学の世界があることを示しました。
場所 沼津高専 工業化学実験室III,一般化学実験室
講師 小林美学(教養科),古川一実(物質工学科),藁科知之(物質工学科),鈴木猛(技術室)
学生スタッフ 沼津高専物質工学科の学生 12名
受講生 28名 (延べ65名)
10月11日の全体写真
11月15日の全体写真
12月13日の全体写真
蛍光物質で浮かび上がる文字